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酸豆角炒肉末(発酵ささげを使った炒め物)
本日はこの季節に作ると美味しいお料理、
酸豆角炒肉末、発酵させた十六ささげと豚ひき肉の炒め物について。
元々は愛知県や岐阜県(沖縄でも取れる)が主な産地の十六ささげ。
一見するといんげんに似ていますが、長さがあり(鞘の中に豆が16個並んでいるから十六ささげと言うのだとか)食感はいんげんよりも柔らかいです。
東京辺りではあまり見かけませんが、最近はお盆近くになると、八百屋さんの店頭、スーパーの地場野菜コーナーなどに並んでいるのをポツポツ見かけるようになりました。
※ 中華食材店などの生鮮品コーナーには扱いがあります
出回る量も少なく、ごくわずかな期間しか手に入らないので、見かけたら酸豆角(発酵十六ささげ)を作るチャンスです。
酸豆角は作り方は色々ありますが、4〜5%の塩水に花椒、八角、シナモン、にんにく、生姜、唐辛子等。
これに白酒(バイジュウ。中国の蒸留酒。高級なものとして茅台酒が有名。種類によってアルコール度数が違いますが40%〜56%くらい)を少し加えた液を用意して漬け込みます。
お酒の役割は、殺菌と香り付け。
塩水に香辛料を入れて鍋で沸かし、冷ましたものを清潔な瓶に入れ、白酒を注ぎます。
ささげを漬け込みます。
3〜4日経つと色が変わってきます。
1週間ほど経つと、柔らかくて酸味たっぷりの美味しい酸豆角が出来上がります。
これを豚ひき肉と炒めて、酸豆角炒肉末を作ります。
このお料理は作ってみると、いくらでも食べられそうな後を引く美味しさです。
酸豆角を漬け出すと、必ず毎年作ると言う人がいるのがわかります😄。
ご飯のおともには勿論、常備菜に最適。
以下に、作り方を簡単にご紹介。
お肉とささげはほぼ同量ですが、ささげを僅かに多くします。
お肉は発酵ささげを美味しく食べる為のダシ的な役割です。(あまり強い味付けにしない方が良いてす)
フライパンに油をしいて、粗く潰したにんにくと唐辛子を炒め(焦がさないように。唐辛子はそのままでも、取り出しても。)
香りが出たら、すぐに豚ひき肉を入れます。
豚ひき肉はあまりポロポロにせずに、小さな固まりがあるくらいの状態でOKです。
弱火でじっくり火を通し、全体が白っぽい感じになってきたらお酒(日本酒で可。大さじ1程度)ふりかけます。
肉をフライパンの端に少し寄せ、反対側の端に豆板醤(小さじ1〜2。辛さは好みで調整)を入れてよく炒め、薄口醤油も少々入れます。
調味料が液体状になってきたらお肉と混ぜ、肉に味をつけたら、続いてささげを投入します。
ささげとお肉を馴染ませてから、フライパンに蓋をし、1分ほどしたら出来上がりです。
暑くて食欲の落ちる季節ですが、夏ならではの美味しい野菜、旬のお味があります。
火の前に長く立たなくても作れる美味しいお料理は助かりますね。
酸豆角は出来るのに1週間ほどかかりますが、このお料理はとても手軽に作れます。
※ささげを漬けた塩水は、取っておいて次回以降も使えます。(老塩水)。老塩水を入れると2〜3日早く仕上がります。
もしささげが手に入ったら、この季節だけの味ですので、作ってみては如何でしょうか。
(手に入りにくいようなら、インゲンでやってみても良いかもしれません。)
まだまだ厳しい暑さが続きますが、
この季節を大事に過ごして、夏の疲れを残さずに、爽やかな秋を迎えたいですね。
(発酵ささげと栗の肉まん)